世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

初オーロラ

2月17日の夜、昭和基地で57次越冬では初のオーロラが見えました。
16日早朝に地磁気嵐が発生していて、天気が良ければ見えるかも、と思いながら残業してました。

22時すぎに夕焼けの空にカメラを向けてみると、雲ではない何かが撮れているような。

f:id:nankyoku_30nin:20160218232425j:plain

この時点で、「57次の初オーロラが見えそうです」と、みんなに無線で連絡してしまいました。

予想はあたって、オーロラが出てくれました。これは23時半くらいのものです。藍色の空に薄く緑のオーロラが浮かんでいます。

f:id:nankyoku_30nin:20160218232458j:plain

多くのオーロラは、デジカメではこの写真のように緑色に写ります。たそがれどきの薄あかりと外灯で空が明るくて、目では「あれかな?」と、今ひとつ確信を持てない感じ。

この夜のオーロラは、帰途についたしらせの艦上のほうがよく見えたみたいですね。

南極アムンゼン湾 | 南極を切り撮る 十勝毎日新聞電子版PRESENTS

しらせはだいぶ北上したので、夜も真っ暗になっているのでしょう。

 

これから冬になれば、もっともっと立派なものがたくさん見えるはずですが、まずは初物をご紹介。