「アンテナ島」に上陸しました
2月23日にも強風のため外出注意令が出ました。2月に入って6回目(!)です。
風がやんだら、どこか壊れていないか点検にいかないといけません。24日にアンテナ島での点検のお手伝いに行ってきました。
アンテナ島は、昭和基地の東オングル島のすぐ近くにある、ごくちいさな島です。
"夢の架け橋"という洒落た名前の橋が架かっていますが、これはケーブルを通すためのもので、人間は渡れません。
点検に行くには、東オングル島からアンテナ島へ、氷の上を歩いてわたることになります。昭和基地に来てすぐに教わったように、
重いゾンデ棒で海氷を突きながら海を渡ります。
海氷の上を一人で行動することは許されないので、通信担当の隊員についていって、初めてこの島に上陸できました。
基地の主要部から300メートルくらいのところにアンテナがたくさん立っています。
昭和基地の通信電波は、直接日本にまで届くパワーがあります。その出力は最大2キロワットだそうです。例えば、東京の近辺では、長野、甲府、福島のNHKラジオ第二放送の送信パワーが1キロワットですから、昭和基地の出力はその2倍です。こんなに強い電波を基地の主要部から出すと、観測機器などいろんなところに迷惑がかかるかもしれません。