世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年2月1日に次の隊と交代。3月23日に帰国しました。

風を向かない風車

2月の昭和基地は風が強い日が多かったです。3月1日も午前中は風速20メートル、午後は少し落ちて15メートルくらいになりました。

3月1日午後の、風力発電の風車です。無人オーロラ観測装置に電気を送っているのですが、ちょっと不思議じゃありませんか?

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・左の風車の羽は6枚見えるのに、右奥の風車の羽は写っていない。

・よく見ると、二つの風車の向きが違う。

 

この風車は、風が強すぎるときには尾翼が折れまがって、風に対して横向きになります。すると、羽はゆっくりまわるようになります。

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強風をまともに受けて風車が高速で回ると、発電機が焼き付いてしまいます。故障を避けるために、発電をあきらめて風車を守るようにできています。

左の風車のほうがちょっと高いところにあって、風当たりが強いのです。この写真を撮った時は、左の風車はそっぽを向いてゆっくり回り、右の風車は「まだだいじょうぶ」と風に向かって勢いよく回っていたのでした。