世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年2月1日に次の隊と交代。3月23日に帰国しました。

南極に道を作る

道を作る、といっても土木工事ではありません。雪上車などが移動するルートを決めて、赤い旗を立てます。吹雪に巻かれても、旗の場所(緯度と経度)がわかれば、どこにいるかわかります。海氷の上に作ったルートは夏に氷が溶けると旗が倒れたり、流されたりするので、毎年作りなおさないといけません。

3月9日の午後は、このルート工作の訓練を受けました。

スノーモービルで出発。雪上車の二倍くらいのスピードが出ますが、寒い。

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二班にわかれて行動します。先行した班は、ポイントを決めて電動ドリルで氷に穴をあけて、海氷の厚さ、雪の積もり具合を測ります。氷が十分に厚くないと、重い雪上車が安心して通れないのです。この日の測定点では、すべての場所で1メートル以上のぶ厚い氷になっていました。

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先行班が旗を立てて、無線で連絡してきます。

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後ろから行く班はGPSと方位磁石で、立てられた旗の方向を測って記録します。

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方向を測ったら新しい旗のところに行って、その位置と、前の旗との距離をGPSで測ります。

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こうして、ちょっとずつルートを伸ばしていきます。

 

昭和基地から見える岩島まで、約2キロメートルのルートを練習で作っていきました。

南極大陸のドームふじまで、約1000キロメートルのルートも、作り方は同じです。

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*今日、3月11日には、朝8時46分から黙祷を捧げることになっています。

 日本との時差は6時間です。