世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

火災報知機を押してみたい?

サイレンとベルの音に続いて、「ただいま、火災感知器が作動しました。確認しておりますので、次の放送をお待ち下さい。」というアナウンスが流れます。

4月6日方9日まで4日間、火災報知機の点検がありました。昭和基地の建物の火災報知機を一つ一つ、一人ひとりの居室も、観測の建物もぜんぶ、煙や熱を当ててみて、正常に動作する(=サイレンが鳴ってアナウンスが流れる)かどうかチェックして回ります。

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めったにない機会なので火災報知機のボタンを押させてもらいました。

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火災警報はいつも最大音量で放送されて、音量調節はできません。昼間の作業時間はひっきりなしにスピーカーがうるさかったのですが、南極では火事が一番こわいので、とても大事な仕事なのです。

でも、夜勤明けの朝にサイレンで目がさめるのは、心臓に悪いです。