世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

古いレンズを新しいカメラに・その3(たぶん最終回)

28日の夜に撮りました。真横に天の川が流れています。右端のほうが明るいのは、もうすぐ月が昇ってくるから。

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今回試したのは昭和基地で、全天イメージャによるオーロラモニタリング観測にも使われている魚眼レンズです。

本来のフィルムカメラや、大きなデジカメ(フルサイズ)にこのレンズを使うと、ぐるっと丸い180度の視野の写真が撮れますが、わたしのカメラだと上下の端がちょっと欠けます。魚が見ることのできる視野が180度だということで、魚眼レンズ(英語でFisheye)と呼ぶのだそうです。

 

以下、趣味人の方のために、

Fisheye NIKKOR 8mm f/2.8を一段絞ってf4、30秒露出です。周辺の星像の流れはある程度は仕方ないですが、私が持ってきてオーロラなどを撮っている対角魚眼レンズ・シグマ10mm F2.8 EX DC FISHEYE HSMと比べて、お値段ほどの差はないなあ。デジカメ向けに設計されたレンズのほうが、コーティングとか色収差とか、いろんな面で有利なんだと思います。

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 これは、自分が持参したデジカメ用のレンズ(シグマ10mm F2.8 EX DC FISHEYE HSM)で撮ったものです。