世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年2月1日に次の隊と交代。3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

ブリザードの中へ

18日の午後から急に風が強くなり、予報通りに昭和基地にブリザードがやってきました。夕食前には「外出注意」、翌日の朝食前には「外出禁止」になりました。

外出注意のあいだは、建物間の移動などで外に出るときはふたり以上で、通信室に所在を連絡する必要があります。外出禁止になると、外に出てはいけません。

食堂の前にこんな看板が出ます。

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外出禁止になった時点で、一人の隊員が交代制勤務のために気象棟にいました。18日の夜勤から翌日の日勤へ、保存食を食べながらの連続勤務なので、なんとかして交代要員を送り込みたいところです。

19日の昼食後、外出禁止から外出注意に切り替わったところで、気象棟まで3人が出かけました。うち1人は勤務交代要員、あとの2人は一晩がんばっていた隊員を連れて帰ってきます。

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風速は25.3メートル。時速90キロの粉雪が飛んで来ます。気象棟まで50メートルくらい。10メートル先が見えないくらいの吹雪のなか、各自が身体にザイルを結び、ライフロープにセットして歩いていきます。

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あっというまに姿が見えなくなりましたが、しばらくすると「気象棟に着きました」と無線が入りました。