老いたアンテナ
なんだかレーザー光線を撃つような、いかつい風貌。ゴジラなどの怪獣映画で出てきますね。
わたしの職場である「情報処理棟」の海側にあります。これが何なのか、ずっと気になっていました。
昭和基地にある過去の資料をしらべたところ、1975年から1976年にかけて、第17次隊によって設置された人工衛星データ受信アンテナでした。オーロラ観測衛星「きょっこう」を始め、黎明期の観測衛星データを受信していたものです。
「きょっこう」で南極・北極域を重点的にみるために、鹿児島県にある内之浦宇宙空間観測所に加えて、昭和基地とカナダ・チャーチル研究基地に受信局を設けたとのこと。
いまはもう使われていません。1989年に作られた多目的衛星受信アンテナにその任を譲りました。
縦・横に回転して人工衛星の信号を受信していたアンテナを下に向け、風に背を向けて立っています。