世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

遠征出発記念!?ご本人へ30の質問 前編 【代理人投稿】

ご本人が旅に出たので、当番がまわってきた代理人です。

ご不在中、しっかり仕事をこなしたいと思います。

乞うご期待!?

ということで、さっそく恒例(?)となりました、30の質問にいってみましょう!

 

(Q.は代理人、A.はご本人  )

 

Q1.今度の遠征は何人でいつからいつまでどこへ行くのでしょう?
 A1.メンバーは8人。

 10月8日出発で、22日くらいに帰ってくる予定です。

 目的地は南極大陸の内陸部にある「みずほ基地」です。

 

Q2.メンバー構成、性別、年代を教えてください。
 A2.男性6人、女性2人。
 年齢は30代5人 40代2人 50代1人。

 

Q3.8人で遠征ですが、雪上車は何台で行くのですか?
 A3.4台です。途中で雪上車が故障しても安全に帰れるように、余裕をもった台数で行きます。


Q4.みずほ基地って昭和基地からどのくらい離れているのですか?
 A4.直線距離で260キロメートル。走行距離は往復で580キロメートルくらい。
 標高は2250m。群馬県草津白根山よりも高い。北海道の大雪山よりちょっと低いくらいです。

 

Q5.みずほ基地って何年ぶりに人が入るのですか?
 A5.基地まで行くのは4年ぶりですが、建物は完全に雪に埋もれてしまっていて、崩れてしまう恐れがあるので、中に入っちゃいけません、と言われています。

 

Q6.みずほ基地ってどのくらいの広さですか?基地内にトイレや台所はあるのですか?
 A6.広さの比較はむつかしいですが、昭和基地よりもずいぶん小さいです。みずほの全部の建物合わせて、わたしの職場のたてもの一つ分くらいでしょうか。
 トイレや台所はもちろんありますが、使うことはありません。

 

Q7.この遠征の目的は?
 A7.主な目的は
 みずほ基地に燃料入りドラム缶を置いてくる
 経路上の雪の観測
 無人磁力計、無人気象観測装置のメンテナンスとデータ回収
 みずほ基地においてくる燃料は、59次以降で計画されている、さらに内陸への旅行のためのものです。途中に補給基地がないと成り立たない旅が計画されているそうです。ガソリンスタンドを作るっていうことですね。軽油だけど。

 

Q8.ご本人の役割は?
 A8.観測では、みずほ基地と旅行の経路上にある地磁気を観測する装置、2箇所をメンテナンスしてきます。みずほ基地では33キログラムのバッテリ4つを雪の中から掘り出して交換する予定です。
 そのほかに燃料管理を任せられています。毎日の走行距離と、雪上車への給油量を記録して、燃料の残量と燃費を把握しておく仕事です。
 
Q9.ご本人にとっても第57次観測隊にとっても大きな仕事ですね。現在のご心境は?
 A9.淡々としています。しっかりと準備して、安全に気をつけて出かけて、自分の仕事をきちんとして帰ってくる。


Q10.ざっくりでいいので、遠征中の日照時間を教えてください。
 A10.10月13日のみずほ基地では、日の出が3時40分、日の入りが20時ちょうどくらい。