世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年2月1日に次の隊と交代。3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

太陽フレアで停電?

9月8日、夕方の電車の中に「今夜は北海道ではオーロラが見られるかも」と話しているおじさんがいました。 

9月7日の夜には昭和基地でも明るいオーロラが出ていましたが、やっぱり月明かりに負けてしまっています。月の満ち欠けは南極でも日本でも同じなので、今夜、北海道でオーロラを見るのは難しいんじゃないかと思います。

 

昭和基地の全天オーロラ画像は、ここから見られます。

Syowa all-sky camera

 

太陽フレアによって大規模な停電が起きるんじゃないか、という記事もありますが、なぜ停電するのか、わかりにくいですね。

激しいフレアがおこる

→高いエネルギーの粒子が地球に降ってくる

→地球の磁気が乱れる

→”電磁誘導”によって長い送電線に意図していない強い電流が流れる

→電気設備が壊れる。

 というステップで、停電になった例があります。

 

 2015年に、経済産業省に「太陽フレアによる地磁気誘導電流にする調査検討委員会」が設置され、私も委員を務めました。気象庁を辞める直前のお仕事でした。

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太陽フレアの発生によって、どれくらいの電流が送電線に流れるか、予測する技術はまだ不十分です。今回のフレアによる影響も貴重な事例になるはずです。