世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

健康診断がこわい

 昭和基地には立派なお医者さんが2人います。しかし、その2人で処置できない、となっても大きな病院に運んでいくことはできません。2人しかいないドクターで隊員のすべての病気を治療しないといけません。ですから、出発の前にとても詳細な健康診断を受けて、クリアした人だけが昭和基地に旅立つことができます。
 隊員候補者にとって(たぶん)いちばん怖いのが、この健康診断です。血液検査、レントゲン、胃カメラなど人間ドックとおなじような検査が多いのですが、チェック項目は普通の人間ドックよりも多く、基準も厳しいです。越冬隊員候補は精神科のチェックも受けます。

 胃カメラでは、胃の中をぐりぐりされて、泣きそうになりました。
 

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