訓練:ミリ波分光観測
長野、北海道の次は名古屋です。8月10日から12日間の二泊三日で、名古屋大学太陽地球環境研究所で「ミリ波分光観測」の訓練を受けてきました。
酸素や窒素、二酸化炭素といった分子はそれぞれ特有の電波を出しています。このうち
ミリ波」と呼ばれる波長数ミリメートルの電波を捕まえて、高さ15kmから70 kmくらいにあるオゾンや、オゾンを破壊する窒素化合物を観測しようというものです。
ターゲットとなる電波がとても弱いので、観測装置から出てくる雑音がじゃまになります。そのため、「冷やす」ことがポイントになります。
中央の茶色の箱の部分を、マイナス263度(=5K) まで冷やす必要があります。
こんな極低温まで冷やすには空気がじゃまなので、真空ポンプ(写真の手前、赤い機械)で装置の周りの空気を分子レベルで抜いてやる必要があります。
デリケートな機械で、「こうしたら壊れます」という説明が多くて、緊張します。
もしものときのために、自分でケーブルを作る訓練も受けました。