訓練:風力発電
おひさまの出ない南極の「極夜」の間は、太陽電池は発電してくれません。真っ暗でも風は吹いているので、風力発電をつかえばいいじゃん、と考えるひとは多いのですが、これがなかなかむつかしい。昭和基地周辺では年に10回以上もブリザードという嵐が来ます。台風なみの風が、長いときは一週間以上も続くので、風車は簡単に壊れてしまいます。強風に強い風車の研究は10年以上も続けられてきましたが、ようやく、このタイプならなんとかなる、というものがわかってきました。
夜にこそ活躍してほしい無人オーロラ観測装置では、太陽電池のほかに風力発電も使うことになっています。9月10日と11日は、極地研究所の構内で風車を立てて、観測装置に電気を送る試験をしました。
これが風車、直径が1メートルくらいです。
高さ6メートルのポールに風車を取り付けて、3機を立てました。
ちょっと弱々しく見えますが、風が強すぎるときには、尾翼が折れまがって、風に対して横向きになります。こうなると発電はできませんが、早く回転しすぎて壊れてしまうこともないです。
風速3メートルくらいから電気を作りはじめます。