世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

蜃気楼(しんきろう)が見えました

これは20日のお昼すぎ、12時半頃の写真です。どこに蜃気楼が出ているか、わかるでしょうか?

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点線で囲んだあたりに蜃気楼が見えます。水平線の向こうの氷山が浮き上がって見えているようです。

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19日は快晴で、風も弱く、冷え込みました。海氷に近い下のほうが冷えたまま、上のほうがお日さまで暖められて、風でかき混ぜられにくい。こんなときに蜃気楼が見られやすいです。

 

一時間半くらいあと、同じ所から撮った写真です。このころには消えていました。

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蜃気楼(しんきろう)は、空気の上の方と下の方の温度の差によって光が屈折して、遠くの風景などが伸びたり逆さになったりして見える現象です。日本では富山湾、琵琶湖などで見られることがあるそうです。