「しらせ」昭和基地に接岸
南極観測船「しらせ」は基地から10キロメートルあまり離れたところに停泊していました。風向きや昭和基地までの距離などがヘリコプターの飛行に都合の良いところに停めていた、ということらしいです。
この写真は26日、インホブデからの帰りに上空から撮影したものです。
急いで運ぶものの空輸が一段落して、「しらせ」が昭和基地に向けて動き始めました。
28日のお昼前に昭和基地に接岸しました。基地の主要部から、ディーゼルエンジンの黒煙が見えました。
夕食後、レーダー観測施設の点検のために歩いていて、船の全景を見ることができました。大型物資輸送のためのクレーンが動き出しているようです。うしろに見えるのが南極大陸です。
"接岸"といっても、昭和基地に岸壁はないので、基地からすぐに乗船できるわけではありません。「しらせ」が積んできた燃料をホースで基地に送り込める程度(だいたい1キロメートル以内、今年は560メートル)に接近できたら、接岸と発表されます。
今年は海氷が薄くてスムーズに到着できましたが、氷を割ることができず、接岸を断念する年もあります。こんなときは燃料をドラム缶に詰め替えて空輸したり、氷上を運ぶ予定だった大型の資材の送り込みを諦めたり、大変なことになります。
「しらせ」接岸は、日本の南極観測にとって一番うれしいニュースのひとつです。