世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

混雑する通信室

午後8時をすぎると、それほど広くはない通信室が 足の踏み場もないくらい混雑します。

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午後8時から、昭和基地の外で活動をしているグループとの「定時交信」が行われるため、観測や作業の進捗状況を聞いたり、基地からアドバイスしたりするために人が集まってきます。 

 現地からは、

・人員装備に異常があるかないか

・その日の活動、翌日の予定

・気象の状況

 が報告され 、昭和基地からは気象の予報が伝えられます。

 

  たいていは一日の活動を終えて、リラックスした感じの交信ですが、万一、通信できないときには12時間後に臨時交信、人員装備に異常があれば、場合によってはレスキュー体制始動にまでつながります。 

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そんな通信室は、郵便局でもあります。

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切手や葉書を販売中。昭和基地で日本円が通用するただひとつの場所です。

投函した郵便物は4月中旬、「しらせ」が日本に持ち帰ったあと配達されます。

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