世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

アムンゼン湾3 ペンギンの「幼稚園」 (代理人更新)

ようこそ3月。

子どもの頃は4月になると進級し「変わる」ということを全身全霊で感じていたように思います。

大人になってからは、この感覚を味わうことが少なくなり「つまんねぇなぁ・・・」とぼやくこともありました。

でも、今年の代理人は違います。

ご本人が帰ってくる=環境が大きく変わります。

この変化をよく噛んで、噛んで噛んで堪能したいと思います。

 

ただその前に、すべきことは沢山あります。

ご本人の歯ブラシもないし、靴は邪魔なので靴箱の高いところに置いてある・・・(捨てなかっただけありがたいと思え!)。

家の中にご本人の痕跡はありません。

ご本人を迎える準備は沢山ありそうなので、リストをつくろうっと!

(すでに軽い仕事になっている・・・)

 

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24日の午後、装置の起動を確認したあと、ヘリコプターのお迎えが来るまで、少し時間がありました。ちかくでペンギンたちの声が聞こえていたので、あるいて行ってみました。

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この写真のペンギンは、昨年末か今年のはじめに生まれたこどもたちです。ヒナの灰色から一人前の白黒に、羽が抜け替わっているところのようです。

越冬中、12月にペンギンの数を数えに行きました。

nankyoku-30nin.hatenablog.com

夏隊も同じようにこの時期のペンギン調査をしているのですが、この夏は氷が割れて海が開いているので、餌がたくさんあって、例年よりペンギンのこどもの数は多いのだそうです。