TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」第六話:旅券の話
第六話は、観測隊員の実際の行動と重なるところがほぼありません。なので、隊員のパスポートのお話でも。
日本國公用旅券・ OFFICIAL PASSPORTと記されています。
公用旅券は「国の用務のため外国に渡航する者及びその者が渡航の際同伴し、又は渡航後その所在地に呼び寄せる配偶者、子又は使用人に対して発給される旅券をいう。」
旅券法第2条第1号
観測隊員は国の用務のために出かけてくるので、この緑色のパスポートを発行してもらいます。宇宙よりも遠い場所の女子高生たちは国の用務ではないので、一般旅券でしょうね。
公用旅券は、一般の旅券と違って渡航先が記載されています。ここに書かれていない所には行けない、ということです。
私のパスポートには、渡航先として
- オーストラリア(船に乗り込む/降りるところ)
- 南アフリカ共和国(昭和基地から一番近い文明圏なので、緊急時の搬送に備えて)
- シンガポール(帰りに飛行機を乗り継ぐ可能性がある?)
- 香港(帰りに飛行機を乗り継ぎました)
- 南極地域 (Antarctic zone)
が記載されています。いちおう、シンガポールには行けるのですね。乗り継ぎでも空港から出なければ、旅券を提示することはないのですが、何らかのトラブルで一晩、二晩過ごすことになると大変ですから。
私の参加したの57次越冬隊は、2015年12月の往路は成田空港からオーストラリアへ直接向かい、2017年の帰りには香港で乗り継ぎをしました。香港には朝5時到着、8時40分出発で、空港の外に出ることはありませんでした。
なお、旅券は往路にオーストラリア・フリーマントルを出港したら隊の庶務担当がまとめて保管します。 日向さんみたいに紛失騒ぎのないように、です。 (^-^;
あ、飛行機の座席は、隊長もみんなエコノミーですよ。