世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

「南極で観測隊員として働くために何が必要だと思いますか?」小学生にきいてみた

6月22日の土曜日に、杉並区立沓掛小学校で南極の仕事についてお話しをしてきました。一昨年も「お仕事見本市」(リンク先はpdfファイルです)でお話をしてきました。昨年もお声掛けを頂いたのですが、先約があって伺えませんでした。2年ぶりの参加です。

 

nankyoku-30nin.hatenablog.com

 

アナウンサー、警察官、社会保険労務士など13の職業のお話があって、6年生の児童が8人くらいずつ、2つの職業の話を聞くようになっています(講師は2コマ、同じお話をします)。

南極観測隊は人気だったそうで、聞きたかったけどハズレちゃいました、というこどもたちもかなりいたとのこと。当日は土曜日の公開授業でもあり、大人の聴講者もちらほらいらっしゃいました。

 事前の配布資料にはこんなクイズを出してみました。越冬隊員30人の内訳です。どんな基準で分けたのでしょうか?(答えはこの記事の最後に)

 

f:id:nankyoku_30nin:20190627062701j:plain

ちょっとむつかしい

f:id:nankyoku_30nin:20190627062758j:plain

1人は隊長です。

f:id:nankyoku_30nin:20190627062825j:plain

これが一番正答率が高かった


こどもたちに「南極で観測隊員として働くために何が必要だと思いますか?」

と問いかけてみたところ。

「閉じ込められても大丈夫な精神的な強さ」

「みんなと仲良くできる協調性」

といった答えが多くありました。

 

私からは、それはもちろん大事だけど、絶対必要なことは

「健康であること」「自分の仕事をキッチリできるプロであること」

と伝えました。

 南極観測隊員でいるのは2年くらい、南極にいるのは1年と数ヶ月。"職業"として目指すというものではありません。でも、南極に行っても大丈夫なプロになることを小学校6年生に意識してもらうことができたら、いいな、と思いました。

 

 

クイズの答え

その1:年齢構成 4人=20代, 13人=30代, 9人=40代,4人=50代

その2:観測する人=12人,基地を支える人(電気、車両、医療、調理など)=17人

その3:男性と女性