世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」第四話:訓練

 

だいぶツボにハマるシーンが増えてきました。実際の訓練との違いをいくつか紹介しましょう。

 

  • 夏に訓練に行ったという設定ですが、隊員の冬の訓練に近いです。
  • 訓練の場所は、隊員が冬訓練をする乗鞍ですね。宿の内部、講義のスライドもみたことあります。 

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  • 立川の極地研究所から乗鞍までは、ワゴン車ではなくて貸し切りバスで移動します。フロントガラスには観測隊御一行様の表示がありまして、サービスエリアで注目の的でした。

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  • 実際の訓練では班分けで、経験者と初めての人が組むようになっています。ビギナー四人でテントに寝ることはない、はず。(まあ、隊長と運転手と女子高生だけの訓練、という設定なので、野暮は言うまい)

 

 夜の定時更新はぼくらもやりましたよ。そして、星空も朝日もきれいでした。

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 これは朝6時半ごろ、日の出の20分くらいあとです。寒かった…。

 

 

 

 

 

豆よりも砂を撒きたい

東京で雪が降った翌々日の朝。路面はテカテカに凍りついています。

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歩道よりも車道のほうがいくらかマシですが、自転車にのるのは怖いですね。

 

寒い中、学校の旗を持って交通安全指導員の方には頭が下がります。

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このさき、しばらく東京では冷え込みが厳しいそうですが、晴れの日が続くようなので、おひさまに溶かしてもらうのはどうでしょうかね。

昭和基地でやった、砂撒きは効果がありそうな気がするのですが。 

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大雪に為す術もなく

1月22日午後、都心にも大雪警報が出ました。

 

勤務先の東京学芸大学のけやき広場も雪化粧。

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午後3時ごろの写真です。

 

明朝どうなっているのか心配ではありますが、自分でコントロールできないことは気に病まない。これも南極で身につけたことの一つかもしれません。

 

昭和基地越冬中に、

  地吹雪や為す術もなく不貞寝する

という句を「俳句マガジン」に寄稿したのですが、今夜も同じ心境です。

 

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TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」第三話

公式サイトのインタビュー記事を見ても、「女子高生南極に行く」のリアリティに、制作関係者が気を配っているのはよくわかります。

でも、

いーから早く昭和基地に行け!

とアニメ者ではない私は思っちゃうのですよ。

 あと

  • 昭和基地に行くであろう女の子が4人そろった。4人になると"プリキュア"を連想してしまうおじさんですが、この人数はアニメ界のお約束なのかな?
  • 今回登場した結月さんの苗字は、極地研究所の前の所長と同じ。とりあえず、顔は似てない。
  • 南極・北極科学館が登場。 ここはタダでいける科学館としては、かなりレベル高いです。春休み、おすすめです。

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楽天Webメディア「それどこ」に寄稿しました

Webメディア「それどこ」に寄稿した記事が1月18日付で公開されました。

 

srdk.rakuten.jp

 

 「それどこ」楽天市場が運営するお買いもの情報メディアです。南極で重宝する物の紹介や意外な使い道などについて、紹介してくれませんか?という依頼があって、相談の結果、 「RICOH THETA」による360度画像について紹介しました。

 

まあ、”お買いもの情報メディア”ですから、「大原鉄工の雪上車はスゴいぞ!」なんて書いても、ね。 

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 (一台8000万円との情報あり。たぶん楽天では扱ってない。)

 

冗談はさておき、依頼に沿ったかたちに原稿を仕上げていくのは、自分の好きなように書いていいブログと違った難しさがありました。昨年10月に依頼をいただいて、年末年始をはさんで、掲載まで3か月くらいかかりました。プロの編集者とはじめて仕事をして、自分にはない観点からの指摘をたくさんしてもらって、いい経験になりました。