世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

訓練:玉掛け技能講習

8月26日から28日の3日間、玉掛け技能講習を受講してきました。 テキストによると"玉掛け"とは「ワイヤーロープやチェーンそのほかの玉掛け用具を用いて、荷をクレーン等のつり具に取り付けたり、取り外す作業」だそうです。ヘリコプターで昭和基地に運ばれ…

訓練:無人オーロラ観測装置

出発まであと100日になりました。 長野、北海道、名古屋、信楽の次はつくばです。25日、日帰りでつくば市の国土地理院に行って、無人オーロラ観測装置の設置訓練を受けてきました。 無人の観測装置は、南極大陸や沿岸の島にいくつも設置されています。たとえ…

訓練:ライダー観測

長野、北海道、名古屋の次は滋賀県です。8月22日、滋賀県信楽にあるMUレーダー観測所で訓練を受けてきました。MUレーダーとは、中層(middle)と高層(upper)の大気を観測するレーダーシステムです。 475本のアンテナが並んでいます。今回私たちが訓練を受けた…

南極・北極科学館

極地研究所の南極・北極科学館は、入場無料で開館しています。8月13日、こどもを連れて行ってきました。 この夏はホッキョクグマの剥製がご来館。 オーロラシアター。月替わりのプログラムで、空いっぱいのオーロラを見ることができます。(上映中は撮影禁止…

南極観測船 ふじ

8月10日、名古屋大学での訓練が始まる前に、名古屋港にある「南極観測船ふじ」を見学してきました。 人形が置いてあって、三十数年前の船内の様子を再現してあります。観測隊員の部屋は、当時とあんまり変わらない感じ。 操舵室にも入れます。これは「しらせ…

訓練:ミリ波分光観測

長野、北海道の次は名古屋です。8月10日から12日間の二泊三日で、名古屋大学太陽地球環境研究所で「ミリ波分光観測」の訓練を受けてきました。 酸素や窒素、二酸化炭素といった分子はそれぞれ特有の電波を出しています。このうちミリ波」と呼ばれる波長数ミ…

極地研究所の一般公開

8月8日(土)に極地研究所(東京都立川市)の一般公開が行われました。 極地研のスタッフはこんなおそろいのTシャツでお出迎え。 ロビーにおおきな気球を展示しています。 観測隊関係では、テントに入ったり スノーモービルにまたがったりできます。 大きな雪上…

訓練:大気電場観測

長野県・菅平のつぎは北海道での訓練です。地面と、その1メートル上との間には、100ボルトくらいの直流電圧がかかっています。(もちろん、ふつうに立っていて感電するようなことはありません)この電圧の変化を、昭和基地で測っています。昭和基地と同じ形…

訓練:HFレーダーアンテナ

7月31日と8月1日の2日間は、長野県の菅平にある電気通信大学菅平宇宙電波観測所でHFレーダーアンテナを修理する訓練を受けました。 HFレーダーとは強力な電波(短波ラジオくらいの周波数です)を空に向かって発信して、反射してきた電波から空の高いところの空…