脳が縮む??
新年あけましておめでとうございます。
今年も、更新の間隔はともかく、ぼちぼちとブログは続けていく所存です。よろしくお願いいたします。
さて、暮れの30日に61次隊が昭和基地に入ったとのニュースがありました。
「トッテン氷河」観測のため、例年より一週間くらい遅いです。立て込んでいる夏の仕事を考えると、現地は元日も返上で働いていることと思います。おつかれさまです。
それより気になっているのは、Google Alartでお知らせのあったこのニュース。
調査隊隊員の南極滞在前後の脳をスキャンしたところ、脳が出発前よりも縮小していた
という論文が出た、とのこと。
掲載された「The New England Journal of Medicine」は超一流の学術雑誌ですから、科学的な根拠は示されているものと思います。原文を確認すべきところですが、お金を払わないと読めないようになっています。
Biglobeの記事によると
特に変化が目立ったのは、学習と記憶を司る海馬の「歯状回」という領域で、隊員8名で縮小が確認された。この領域は、記憶を記録するためにニューロン新生が活発に生じているところなのだが、隊員たちの歯状回は平均4〜10パーセント小さくなっていた。
さらに歯状回の縮小が激しかった隊員ほど、出発前よりも空間処理や選択的注意といった認知能力が低下していることも確認された。
私は2回、南極観測隊に参加しましたが、脳の大きさなんてのは測っていないはずです。帰国後しばらく、日本国内のテンポになじめないことがあり、関係者では「南極ボケ」と呼ばれていますが、もしかして・・・。
この調査では隊員数は9人。日本の越冬隊は30人あまりですが、この人数だと脳の収縮を防げるものなのか?そして縮小した脳は復活するのか?
・・・とまあ、いまさら気に病んでもしょうがない。ボケた(?)脳を鞭打って、今年も研究をちょっとずつ進めていきます。まずは1月10日、日本大気電気学会で発表するネタを、年末年始もがんばっております。