世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

お湯の花火

7月31日の日曜日、快晴の昭和基地は、放射冷却のためマイナス30度まで気温が下がりました。こんな寒いなかで、コップに入ったお湯を宙に投げ上げると一瞬で白い煙になります。f:id:nankyoku_30nin:20160801045203j:plain

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ごく寒い中にお湯を撒くと

熱いお湯(液体)ー水蒸気(気体)ーすぐ凍って氷(固体)

と変化して、細かな氷の粒になります。この氷の粒が白く見えます。

水で同じことをすると、すぐには液体の水から気体の水蒸気に変化しないので、白い煙にはなりません。

 

「お湯花火」で検索すると動画がでてきます。たとえばこちら。

www.youtube.com

 

冷え込んで、風がなかったので、蜃気楼も見えました。

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