世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

講演のときもっていくもの

4月21日の午後、ゆうゆう高円寺南館で講演してきました。このとき持って行ったものを紹介しましょう。

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左下にノートパソコン、電源ケーブルなど。2時間くらいのお話しだと、ノートパソコンのバッテリで十分なはずですが、万一にそなえてケーブルも持っていくようにしています。また、使用するパワーポイントはpdf化して、USBメモリにコピーして別途持参します。もしもPCが壊れちゃったとしても、pdfならPCでもタブレットでも借りてなんとかしよう、というバックアップです。動画は再現できないけど、何もなしで途方に暮れるよりマシ、ということですが、幸いまだそうしたピンチに陥ったことはありません。

南極で使ったヘルメット、帽子、冷凍庫作業用の手袋、それに防寒靴はまだ捨てずにとってあります。お子さまがいると、履いたりかぶったりして喜んでくれます。羽毛服は帰国する前に返却してしまいますが、極地研の広報にお願いすれば貸してくれます(送料はかかります)。

 nankyoku-30nin.hatenablog.com

 

忘れがちな小物たちです。

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プロジェクターにHDMI入力があるのに、現地にケーブルがない、ということが多いのです。オーロラ動画などは、なるべくいい画質でご覧頂きたいので、私物のHDMIケーブルを持っていくようにしています。

ハンコは、講演料をいただくとき、持参していないと厄介なことがあります。

 

南極観測隊員経験者が講演するときには、極地研究所広報室にお願いすれば、南極の氷を着払いで送ってもらえます。大きめのかたまりでやってくるので、アイスピックがあると、氷の音を聞くときにとっても便利です。

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 紙コップに砕いた氷と水を入れて、何万年か前の空気のはじける音を聞いていただいています。

 

これだけのものを持って、電車やバス、あるいは自転車で移動します。一枚目の背後に写っている、赤い大きな登山用のリュックサックが活躍するのです。

街を歩いていると、だいぶ変な人、ですが。

 

今週のお題「カバンの中身」