世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

村上祐資さんの「都会のイグルー」

第50次隊に参加されていた村上祐資さん、火星基地居住実験に参加されるなど昭和基地から宇宙を目指しているお方です。私は昭和基地にいるときに彼がパーソナリティを務めるラジオに出させてもらったり、

 

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先月には「SIRASE」船内でお目にかかったりしたのですが、 

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これまでゆっくりお話を伺う機会はありませんでした。

7月28日、私のうちから自転車で10分そこそこのところにある小学校で講演されるとの情報を得て、行ってまいりました。

www.city.suginami.tokyo.jp

 

朝10時から子どもたちが高校生の助けをえて「都会のイグルー」を作り、完成後15時から講演、との予定でした。

練馬のアメダスでは33度を超えていました。暑くて大変だろうなあと思っていたのですが、このアリーナには冷房が効いていました。

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アリーナのドアを開けたら正面にドームが現れました。完成間近か?と思いきや、一時間くらい開始が遅れそうとのこと。

 

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この型でプラダンボール板を切り抜いて、パーツをつくって組んでいきます。

今回のパーツは5種類だそうです。 

 

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壁のうえに、ドームを載せていきます。

 

講演では、極地よりも2015年のネパールでの地震のあとのイグルー作りと火星ミッションの話のほうが多かったです。スライドを多用せずに、一枚の写真でじっくり語るスタイルには感心しました。自分は、紙芝居のようにたくさんのスライドを作ってしまいがちです。もちろん、村上さんのほうが講演の経験も格段に多いでしょうから、まねするようなものではないのですが。

 

 私が参加した57次隊(2015-2017年)では村上さんから提供されたパーツを積んでいって、現地で組み立てました。

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 このときは壁はつくらず、色は白一色でした。この日に見たのは青白の2色ですが、やっぱりちょっとカラフルな方がいいですね。ネパールの人たちはカラフルなものがお好きだそうで、さらに色数が多くて楽しそうでした。

第61次日本南極地域観測隊「隊員室開き」

例年7月1日に「隊員室」が設置され、出発まで5ヶ月間あまり、ものを買ったり梱包したり船に運んだり、といった準備と、さまざまな訓練をしていきます。

7月5日(金)、極地研究所にて 、この秋に出発する第61次日本南極地域観測隊の「隊員室開き」が開催されました。

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七夕かざりにおねがいごと、「完全輸送」「越冬中、良い天気が続きますように、といった願い事に混じって「さかあがり」。


 南極観測隊員OBにとっては、新隊員の門出を祝うとともに、かつて同じ釜の飯を食った同期の隊員と再会できるのも楽しみです。 

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出発の前にはこの大きな倉庫が一杯になります。

 

61次隊のお披露目です。とくにはじめて観測隊に参加する人は、ワクワク感がMAXの時期でしょう。

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準備やサービスおつかれさまでした。

 

隊員室開きでは、バーベキューなどの軽食も供されます。調理隊員の初仕事ですが、隊員室に出勤しはじめて数日しか準備期間がないのでたいへんです。

今年は「舟盛り」が登場。

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何度か隊員室開きには参加してますが、このレベルのものを見たのは初めて

 西荻窪の居酒屋「じんから」の大将が調理隊員になったので、ちょっと期待はしていたのですが、さすがです。

なお、お店は大将越冬中も続けると伺いました。

3年前の参議院選挙

参議院選挙が公示されましたね。毎日新聞にこんな記事が

mainichi.jp

 

前回の参議院選挙、3年前には私も

 

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投票に必要な「南極選挙人証」の交付を受けるのがかなり厄介で、区役所にある選挙管理委員会事務局まで足を運ぶ必要があります。私は隊員としての正式決定が遅れて、選挙人証が取得できるかどうかぎりぎりになりました。

また、投票時のFAXも専用のもので、回線の具合が悪くてなかなか送れなかったのですよ。

個人的には、南極に限らず、ネットでクリックすれば投票できるようにしちゃえばいいのに、と思っています。開票も一瞬で終わって、役所の人も徹夜しないですむし。

あ、それじゃ選挙特番で盛り上がるテレビ局が困るのか。

「南極で観測隊員として働くために何が必要だと思いますか?」小学生にきいてみた

6月22日の土曜日に、杉並区立沓掛小学校で南極の仕事についてお話しをしてきました。一昨年も「お仕事見本市」(リンク先はpdfファイルです)でお話をしてきました。昨年もお声掛けを頂いたのですが、先約があって伺えませんでした。2年ぶりの参加です。

 

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アナウンサー、警察官、社会保険労務士など13の職業のお話があって、6年生の児童が8人くらいずつ、2つの職業の話を聞くようになっています(講師は2コマ、同じお話をします)。

南極観測隊は人気だったそうで、聞きたかったけどハズレちゃいました、というこどもたちもかなりいたとのこと。当日は土曜日の公開授業でもあり、大人の聴講者もちらほらいらっしゃいました。

 事前の配布資料にはこんなクイズを出してみました。越冬隊員30人の内訳です。どんな基準で分けたのでしょうか?(答えはこの記事の最後に)

 

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ちょっとむつかしい

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1人は隊長です。

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これが一番正答率が高かった


こどもたちに「南極で観測隊員として働くために何が必要だと思いますか?」

と問いかけてみたところ。

「閉じ込められても大丈夫な精神的な強さ」

「みんなと仲良くできる協調性」

といった答えが多くありました。

 

私からは、それはもちろん大事だけど、絶対必要なことは

「健康であること」「自分の仕事をキッチリできるプロであること」

と伝えました。

 南極観測隊員でいるのは2年くらい、南極にいるのは1年と数ヶ月。"職業"として目指すというものではありません。でも、南極に行っても大丈夫なプロになることを小学校6年生に意識してもらうことができたら、いいな、と思いました。

 

 

クイズの答え

その1:年齢構成 4人=20代, 13人=30代, 9人=40代,4人=50代

その2:観測する人=12人,基地を支える人(電気、車両、医療、調理など)=17人

その3:男性と女性

 

第61次南極地域観測隊員が発表されました

今年の秋に出発する、第61次隊の隊員が発表されました。

www.mext.go.jp

夏隊員40人が発表されていますが、個人的に知っている人が8人いました。

越冬隊は28人が決まっています(2人が未定)。顔見知りは2人ですが、そのうち一人が調理隊員の竪谷さん。西荻窪居酒屋「じんから」の大将です。

とくにお刺身が美味しくて、お財布にも優しくて、そして自宅まで歩いて帰れる距離で、と理想的なお店なのですが。

健康診断を突破して隊員に選ばれたことに、お祝いを言いにいかなくちゃ。

 

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