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世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年2月1日に次の隊と交代。3月23日に帰国しました。

講演・大宮シティロータリークラブ

 26日の夜、大宮シティロータリークラブの例会にお招きいただいて、講演をしてきました。

タイトルは、「南極・行ってみたらこんなところだった2015-2017」。

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45分間、動画などを交えてお話してきました。まずまず好評を頂いたようでなによりでした。 

 

ところで、極地研究所では、南極観測隊経験者が講演をするときにおねがいすると、南極の氷、冊子などの資料を提供してもらえるほか、防寒着なども貸してくれます(衣料品は講演のあと、送り返すことになっています。)今回も主催者にお手配を頂いて、氷と防寒グッズを展示できました。

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展示用に貸し出されるのは中古品です。羽毛服にはクリーニング屋さんのタグが着いていました。防寒靴には名前が書いてありましたね。

 

ところで、一昨年の11月、出発前に講演したさいたま欅ロータリークラブの方が何人か足を運んでくださっていました。

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 このときのプレゼンのスライドを3つほど、使い回したので、ちょっと冷や汗…。

初代南極観測船「宗谷」は小さい!

4月12日に、「しらせ」で運んできた荷物を受け取りに出かけてきましたが、停泊地の大井ふ頭から船の科学館へは10キロメートルほど。

南極観測船「宗谷」│船の科学館公式、ホームページ

 せっかくの機会なので、ちょっと寄り道してきました。 

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ちいさい! 昭和基地の近くにまで行けたとは想像できない。「奇跡の船」と呼ばれるのも納得です。

 

艦橋も「しらせ」と比べると、窮屈なくらいに狭いです。

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nankyoku-30nin.hatenablog.com

 

「しらせ」で40日あまりを過ごした経験からすると、よくこんな船で南極に行けたなあと感心します。そして、 当時の隊員・乗組員の心境が思いやられました。たどり着けるかどうかがわからないのはもとより、氷に閉じ込められたらこの空間でひたすらに待つのか…。

 

お礼参りに行きました

いや、南極から帰ったから誰かのところに仕返しに行くのではなくて、ですね。

 13日から15日に帰省してきたので、出発前にお祓いを受けた吉備津神社にでかけて、いただいたお札を納めてきました。

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nankyoku-30nin.hatenablog.com

「請求書的なお祈り」「領収書的なお祈り」という言葉を聞いたような記憶があります。このたびは、無事に帰れましたという報告と御礼、まさに「領収書的なお祈り」ができました。

「山笑う」という季語がありますが、吉備路の春は山肌の色が柔らかくて、たいへんよい季節でした。東京とも、もちろん南極ともちがう陽春を堪能できました。

…スギ花粉はしんどかったですけれど。

帰国歓迎会 【代理人投稿】

ご本人が帰国して3週間がたちました。

時間がたつのが早いんだか遅いんだか、もうわけがわからなくなっている代理人であります。しらせからやってきた段ボールと格闘しつつ、ふりつもる疲労を感じています。

 

この3週間でご本人は南極に行ってきたんだぁと実感することがありました。

一つは、エアコンを消すという行為自体を忘れていたこと。南極では部屋にエアコンがありませんからね~。

二つめは、割れて芯がみえた鉛筆を平然と使っていたこと。代理人が「なにこれ~」と言ったら「雪上車に踏まれちゃったんだよ」とまさかの回答。鉛筆がこわれても買いに行く店がありませんからね~。でも、ここは文明社会、速攻ゴミ箱行きとなりました。

三つめは、バイキング形式のご飯を食べていて、ウエイターに「新しいお皿をお使いください」と言われていたこと。昭和基地では食器当番が隊員の食器を洗うし、遠征では水が貴重で食器はふくだけで洗いませんからね~。頑張って南極で過ごした証ですね、ははは・・・。

 

さて本題にうつりましょう。

4月11日に第57次越冬隊・第58次夏隊の帰国歓迎会が明治記念館で行われました。

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観測隊のみなさんがスーツなのがとても不思議にうつりました。ずっと防寒着や作業着でしたからね。

ご本人は諸事情によりできませんでしたが、南極では髪を謳歌して(!?)金髪やのばし放題などユニークだった方が多かったのですが、なんだかこざっぱり。順調に社会復帰をされておられるようです。

代理人はいろんな方に「また、南極に行きたいですか?」と聞いてみました。

ひとりだけ「行きたい!」と即答で、あとは「今はとても・・・」「う~ん・・・」と重たい口調でした。

みなさん飄々としていますが、実際はとても大変だったのだろうなぁ、と推察しました。

 

こうやって笑顔でこの日を迎えられて、本当によかったなぁ。。。

この先の人生で、またこの日を迎えることがあるのだろうか!?と脳裏をよぎった一日でもありました。

ご本人曰く「帰ってきてすぐは、行きたいとは思わない。でも、時間がたてばいい思い出だけが残るんだよ」

さて、どうなるか。

乞う、ご期待!?

帰国後身体検査

12日は朝から絶食。帰国後身体検査の行われる代々木病院へ向かいます。

越冬隊員だけが対象で、検査項目は出発前の検査とほとんど同じです。

  • 身長・体重測定
  • 肺活量
  • 心電図2回(ふつうの時と踏み台昇降運動のあと)
  • 血圧測定
  • 直腸診
  • 眼圧測定
  • 内視鏡検査
  • 採血

の順に受診しました。

さて、この身体検査ですが、病院に検査の結果の問い合わせても結果は教えてもらえません。極地観測隊員健康判定委員会で審議されます、ということですが、そういえば隊員選考のときの健康診断でも結果の通知はなくて、隊員としての内定をもらったので健康上の問題はないんだろうと理解しておりました。

 

nankyoku-30nin.hatenablog.com

 

帰国後はどうなるのかしら。でも、まあ、なにか異常が見つかったら教えてくれるのだろうと期待しています。

「しらせ」から荷物を引き取ってきました

4月10日に晴海に到着した南極観測船「しらせ」は、その日のうちに大井ふ頭に回航されました。11日から13日の3日間ですべての荷物を陸揚げすることになっています。


わたしは12日に大井ふ頭に出かけて、「しらせ」から荷物を引き取ってきました。

40日あまり暮らした部屋から、私物を運び出します。 

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他に、コンテナで運んだ荷物もあって、ダンボール、プラケース大小あわせてぜんぶで13個。レンタカーにぎゅうぎゅうに詰め込んで帰宅しました。

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ちょっとした引っ越しですね…慣れない運転とおかたづけで、くたびれました。

帰国報告会の前に

4月11日、冷たい雨が降る中、明治記念館で第57次南極地域観測隊越冬隊、第58次南極地域観測隊夏隊の帰国報告会と歓迎会が行われました。その報告会の直前、私が居たのはこちら。

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帰国後初の落語は、新宿末廣亭になりました。

 

この日は漫才のナイツが出ていて、テレビでは放送できないであろうネタを披露。

次々と出てくる芸をぼんやりと眺める、至福の時でした。

 

紙切りでは「ペンギン」を注文。林家今丸師匠に氷山をバックにしたペンギンの親子を切ってもらいました。だいぶ苦労されてましたなあ。

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この写真は切り抜いた作品ではなくて、切り抜かれた残骸、通称「B面」です。A面はこのあとの宴で57次夏隊員にあげちゃいました。

って、「A面」「B面」っていっても、レコードもカセットテープも見たことない人がいる?