世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

ネパール地震の被災地復興支援「ゾモTシャツ」 (代理人更新)

 

少し前の話になりますが、毎日新聞に掲載されたネパール地震の被災地復興支援「ゾモTシャツ」をご紹介します。

南極からでもできる支援ってあるんだな、と感じました。

 

サボテンさん、お問い合わせフォームから質問をありがとうございます。

しっかり、ご本人に届けます!

回答を楽しみに待っていてくださいね。

 

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昨年買った数少ないモノ、ネパール地震の被災地復興支援「ゾモTシャツ」についての記事が1月31日付の毎日新聞に掲載されました。

 わたしは元日は和服を着ていたので、Tシャツを持って写っています。

ネパール復興、Tシャツで応援 南極越冬隊メンバーら

(記事の一部に制限がかかっています)

南極越冬隊メンバーら、って書いてあるけど、“ら”って誰でしょ。

写っているのは57次越冬隊員だけなんですが。

 

記事全文が見られるゾモ普及協会のtwitterも紹介しておきます。

ゾモ普及協会 (@info_Dzomo) | Twitter

第一夏宿でチーズをおつまみに呑みながら、本件の音頭を取った越冬隊長に、ゾモのチーズってどこで買えるんですか?と尋ねてみましたが、現地でのお土産などが主で、国内で手に入れるのは難しいとのこと。残念。

真水のお風呂に入れます (代理人更新)

ご本人から、昨日の質問「艦上露天風呂の水は海水?」の回答がありました。

「へぇ~、そうなんだ」

理科の授業を受けた気分です。

 

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しらせ船内のお風呂の湯は、原則として、航海中は海水です。 

nankyoku-30nin.hatenablog.com

でも、今は真水のお風呂に入れます。

海氷の下に発達する植物プランクトンのために、組み上げた水は生臭くて、沸かしたらとても入れたものではないからだそうです。

氷の下にはたくさんの微生物が育っていて、めぐりめぐってペンギンやあざらし、そしてクジラたちの餌になっていくのでしょう。

極域を離れて、海水が清浄・透明になれば海水風呂が復活するはずです。

 

艦上露天風呂 (代理人更新)

ご本人、しらせライフを満喫しているようです。

これ日本だったら「絶景!!名湯・秘湯ほにゃらら~」というようなタイトルのテレビに出演できそう。

 

このお湯、海水なのかな?ご本人に聞いてみます。回答は、明日かあさってのブログでお伝えしますね。

 

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夜のミーティングの後、甲板に露天風呂がオープンしました。

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ちょっと(かなり?)熱かったです。すぐに冷めてしまうので水温高めにしています、とのこと。

昭和基地ではミッドウィンターとお正月に露天風呂を楽しませてもらいましたが、氷山を眼下に見るこのお風呂は、また一味違った爽快感がありました。

nankyoku-30nin.hatenablog.com

nankyoku-30nin.hatenablog.com

 

「しらせの湯」。乗組員から観測隊員へのおもてなしに感謝、です。

 

しらせへ引っ越しとブログの今後 (代理人更新)

しらせに移ったご本人から、よう肥えたペンギンの画像とともに、みなさんへお知らせメールが来ました。律儀といいますか、謙虚といいますか、もしかして、代理人が怖い??

代理人だったら、しらせのなかでもブログ更新を

まかしとき!やったるで!!

と旗をあげるところです。

この違いを性格というのでしょうね。

そうそう、みなさんの疑問・質問をうけつけるそうですよ。

 

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「しらせ」へ引っ越してからは、インターネット接続はできません。メールは送受信

あわせて一ヶ月3メガバイトに制限されています。制限を超えたらその月はメールの

送受信はできません(仕事に必要なメールは別枠があります)。一日あたりだと10

キロバイトくらい。ちょっとした添付ファイルを受信したらアウト、なので船内の

アドレスは代理人にしか教えていません。

 

ブログ更新はメールを使って、代理人の助けをいただきつつ、できるだけ続けていこ

うと思っています。昭和基地にいたころは、とくに11月以降はネタがあってもヒマ

がなかったのですが、帰途の船はヒマは十分にあるけど…となるかもしれません。

 

そこで、この機会に、南極の、あるいは昭和基地のことについて、みなさんからの疑

問、質問を募集しようと思います。このブログの一番下にある「お問い合わせフォー

ム」から送っていただければ、できる範囲でお答えしていきます。代理人が国内で

チェックして、転送してくれるそうです。

 

募集期間はとりあえず一ヶ月、3月5日くらいまでにしましょうか。

 

昭和基地に別れを  (代理人更新)

早速、ご本人から記事が送られてきましたぁ!

別れのドラマチックな場面ですら、ご本人淡々としていますね。

もう、次の目標があるのかな??

過去に縛られない、そんな印象を受けました。

ご本人にとって越冬生活は過去になりましたからね~。

 

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2月4日、「しらせ」に移動しました。

黄色いヘルメットの58次隊の方々が、横断幕を作って見送りに来てくださいました。

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さあ、帰ろう。

 

青空の下、お迎えのヘリコプターがやってきました。

 

乗り込んだ57次の隊員は、窓にしがみついてお見送りの人に手を振ります。

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涙を浮かべている人、笑顔の人、いろいろですが、私はヘリコプターがふっと浮いた瞬間に「ああ、おわったなあ」と。

 

「しらせ」に戻る前に、昭和基地のある東オングル島上空を一周してくれました。

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粋なはからいで、空から別れを告げることができました。