世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年2月1日に次の隊と交代。3月23日に帰国しました。

映画「日本南極探検」(1912年・田泉保直撮影)

Lixilギャラリーを見るために京橋まで来たあと、せっかくなのですぐ近くにある国立近代美術館フィルムセンターを覗いてみることにしました。

東京国立近代美術館ーフィルムセンター


南極関連の物があるとは思っていなかったのですが、常設展示のなかに、映画「日本南極探検」(1912年・田泉保直撮影)の展示がありました。白瀬矗が南極探検で巨額の借金を背負って、全国各地で映画上映と講演の会を開いて返済したと聞いていましたが、この映画がどのように制作されたのか、初めて知りました。

 

白瀬矗の南極探検隊講演会の会長だった大隈重信に勧められて、映画会社、M.パテー商会(にっかつの前身のひとつ)が当時23歳の田泉保直を派遣したのだそうです。これが壮行写真。

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「日本南極探検」は、 日本の映画産業がまさに始まった直後に製作された映画だったといっていいでしょう。

3分間のダイジェスト版が展示されていて、何回も見入ってしまいました。 

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別のコーナーに展示されていた1930年頃のチラシです。 撮影から18年くらいあとですが、「日本南極探検」が白瀬さんの講演つきで上映されていたようです。

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(常設展示の写真は撮ってもよいのですが、フラッシュを光らせるのは遠慮したので、ちょっとぶれた写真になっています。すみません。)

100年前に、動いているペンギン、アザラシなど南極の風景を見せられれば、お客さんもたくさん来てくれたことでしょう。

 

昨年11月、私が昭和基地にいたときに、このフィルムセンターで上映時間49分の日本南極探檢 [デジタル復元版]上映会があったようです。

日本南極探檢[デジタル復元版] | 東京国立近代美術館フィルムセンター

見たかったなあ! もう一回やってくれないかしら。