世間がもし30人の基地だったら

日本南極地域観測隊に参加して、2015年12月に日本を出発しました。昭和基地で南極の冬を過ごして、2017年3月23日に帰国しました。帰ってからも南極に関わることがときどきあるので、更新を続けています。

昭和基地の吹雪と日本の吹雪

12月12日から13日、この冬いちばんの寒波が襲来するなかで、能登半島に出張してきました。

のと里山空港に着陸する直前の窓の外です。冬の入道雲がもくもくと立っています。

この雲で起きる雷が観測のターゲットです。

f:id:nankyoku_30nin:20171214220146j:plain

 

金沢大学能登学舎に、冬の雷の電気や放射線を観測をする機械を設置してきました。

お天気は雪、ときどき直径3ミリくらいのあられが降ってきます。屋上で作業していると、身体があっというまに真っ白になりました。

f:id:nankyoku_30nin:20171214220229j:plain

 

能登の吹雪では、湿った雪が降ってくるので、手袋がすぐにぐしょ濡れになります。昭和基地のブリザードは乾いた細かい雪つぶが飛んでくるので、屋外では濡れる辛さはありません。

nankyoku-30nin.hatenablog.com

 

一晩で10センチくらい積もりました。民宿に泊まった翌朝、レンタカーを発進させるまでがたいへん。

f:id:nankyoku_30nin:20171214220242j:plain

 

金沢大学能登学舎は、廃校になった小学校の校舎を利用しています。

帰る前、すこしだけ雪が弱まって、教室の窓から日本海が見えました。

f:id:nankyoku_30nin:20171214220258j:plain