北極男が南極に行く!? 【代理人投稿】
どーも、どーも、どーも、代理人です。
ご本人が帰国して2か月がたちました。
ご本人がいる生活に慣れたのに、しらせからやって来た段ボールもとうの昔に片づいたのに、お弁当生活(ご本人用につくる)にも慣れたのに、でもなんだかすっきりしない毎日です。
もしかして、疲労ではなく、年かも!?
いやぁ、自然の摂理ですね、と苦笑い。
さてそんな淋しい現実を払拭すべく、ご本人と下北沢まで、熱い男の講演を聞きに行ってきました!
「ヒトはなぜ冒険するのか」すごいタイトルのシリーズですね。
このシリーズ、5月20日(土)に登場したのは、北極冒険家の荻田泰永さん。
実は代理人、昨年9月に荻田さんの個展に行き、荻田さんのエネルギーに魅了されたのでした。
今春に北極へ行きゴールデンウイーク明けに帰国したとのこと。
今冬(=南極の夏)は南極点無補給単独徒歩に挑戦するそうです。
北極男が南極に行っちゃうそうです!!そりをひいて、たった一人で、歩いて南極点まで、ですよ。
南極にはシロクマもオオカミもいませんし、南極は大陸なので北極のように海をカヌーで渡ることもないから、と余裕な口ぶりでした。
でも、南極は北極より風が強い、そうです。
冒険は自分主体で考え、行動することだ。
身の丈より少し大きいことをすると、キャパシティが広がる。
とおっしゃっていました。
年かも!?なんて言わずに、代理人も頑張ろうっと。
またもや荻田さんから、パワーをもらいました。
荻田泰永、目が離せません。
「はてな」探訪
19日、株式会社はてなの東京オフィスに伺ってきました。
昨年12月、南極越冬中に「週刊はてな」にインタビュー記事を掲載していただきました。帰国したら一度、オフィスにおじゃましたいですね、というやり取りがこの度実現しました。
南青山のビルの3階におしゃれな入口が。公務員、なかでも地味な気象庁職員だった自分には、まぶしい…。
南極観測隊も、こうした「おしゃれ」とは無縁ですなあ。
会議室で南極ブログのよもやま話のほか、「はてな」の使い心地についてフィードバックしたり。少しはお役に立てたでしょうか。
「はてな」のおひるごはんをごちそうになりました。hatenaのお箸袋、芸が細かいですね。
ごはん、お魚、キャベツの和え物、お味噌汁。帰国後ダイエット中のわたしには、素敵にヘルシーで大変美味でした。ごちそうさまでした!
失敗を活かすために
5月11日、南極観測審議委員会の宙空圏専門部会にオブザーバーとして出席してきました。「宙空圏」というのは私が担当していたオーロラやレーダーなどの観測分野のことです。この会議では、観測隊の報告と自己点検などについて話し合われました。
計画、実行、事後の評価、改善という、いわゆるPDCAサイクル(plan-do-check-act cycle)をきちんと回していくために必要なステップです。自己点検では自分たちが越冬中にした失敗なども評価されることになって、ちょっとツラいこともあるのですが…次代のために、ぼくたちの失敗を役立ててくださいな。
今、昭和基地で越冬している58次隊の現況報告もありました。ブリザードは多いけれど、雪はそんなに積もっていないらしい。このままドカ雪にならずに冬を越せるといいですね。
夜には極地研の宙空部門のみなさんが帰国歓迎会を設けてくださいました。
写真について考える
南極で活躍してもらった一眼レフカメラと交換レンズを処分しました。
このカメラで撮影したのは6800枚くらい。とくに魚眼レンズには、オーロラ撮影などで大活躍してもらいました。
カメラは大好きですよ。中学生から高校生にかけては暗室でフィルム現像したり、印画紙に引き伸ばしたりという、字義のとおりに暗い趣味にふけっておりました。ずいぶんと時間とお金を注ぎ込んだものです。でも、国内では一眼レフカメラを持ち歩くことはあまりないだろう、と考えてコンパクトカメラだけを手元に残しました。家人が拍子抜けするくらい、あっさりとしたものでした。
わたしの考えるいい写真、というのは、一枚で物語が完結しているものです。たとえば、わたしの好きな写真家の白川義員さんや前田真三さんの作品では、北アルプスがどうだった、美瑛町はこうだ、といった説明は無用、むしろじゃまです。
一方で、わたしの撮ってきた写真のほとんどは、解説する文章とセットでないと成立しないものだと考えています。なかなか”いい写真”は撮れないなあ、と(ようやく)自覚した、といったところでしょうか。
出発から帰国まで1万枚以上、撮ったはずですが、”いい写真”に近づけたと自分で思っているのは、この2枚です。
とは言っても、一枚目は「流れ星が写ってますよ」という解説が必要かな。
結論としては、やっぱり写真は(自分には)難しい、です。