南の島でなつかしい袋を見る
南の島でシロクマについて考える
小笠原諸島の父島に出張してきました。父島を含む小笠原諸島は世界自然遺産に登録されています。それは、海や自然がキレイだからではなく、この島々が過去に一度も大陸と地続きになったことがないために、風や海流や鳥によって運ばれてきたさまざまな生きものがここにしかない姿を保っているから、だそうです。
この写真の右手前に写っている"タコノキ"。根本に広がっているのは人が立てた支柱ではなくて、根をタコの足のように広げているものです。
独特の進化を遂げた環境に、そこにいない生きものを持ち込んでしまうと、固有種がたいてい負けます。食われたり、植物だと生えている場所を占拠されたりするわけです。対策として、たとえば野生化した猫を捕まえるための箱が道路の脇の林の中においてありました。
猫がこの箱に入ったら、金網の扉がぱたんと閉まるのでしょう。
森の中をうろつく猫が減ったおかげで、固有種の"アカガシラカラスバト"が増えてきているそうです。この写真は宿の近くを散歩していて見つけたもの。
人里の近くで見られるとは思わなかった。
私自身、外来生物については知識はあったものの、あまり関心はなかったのです。
しかし、今回、往路の船中で関連するパンフレットを見ていて、「そういえば南極も似たような環境にあるなあ」と思い当たりました。
5月25日の代理人更新の記事にhrktmrさんから「南極にはオオカミ、シロクマはいなく、北極にはいるんですね。その違いはなんでしょう?」というコメントを頂いていましたが、その答えはやはり「北極には歩いていけるけど、南極には来られなかった」ということであるようです。
でも、たとえばシロクマを何頭か南極に持ち込んで、ペンギンやアザラシをエサに繁殖を始めたら、と考えると…外来生物の怖さがわかるような気がします。
・・・57・58・59
第59次日本南極地域観測隊は今年11月に昭和基地に向けて出発します。隊員の候補者も固まってきているようです。
6月13日、極地研究所で宙空圏関連観測引継会が開催されました。私が南極で担当したオーロラ、地磁気、レーダーなどの観測を担当する予定の人へ、観測の説明、作業の概要、注意点などを説明する会です。
あわせて10以上のプロジェクトについて、国内の観測責任者が説明して、私のような帰ってきた人が補足します。
3時間あまりの説明会のあと、衛星回線で昭和基地と極地研究所を結んでテレビ会議です。
58次隊は着ぐるみで登場。そろそろミッドウィンターが近づいて、テンション上がり気味?
今年の昭和基地は雪が少ないらしい。除雪の苦労が減りそうで、なんとも羨ましいことです。
日本科学未来館の館長さんは
11日、お台場にある日本科学未来館へ行ってきました。時間の関係で企画展は見てきませんでしたが、ドームシアターと常設展示だけでも十分楽しめました。ドームシアターのプログラムは、これまで見た3D画像のコンテンツで一番見応えがありましたね。
常設展では、人型ロボット:ASIMOが歩いているのを初めてみました。
日本科学未来館の館長の毛利衛さんは1992年にスペースシャトルで宇宙を飛んだ人ですが、その後、2007年1月に登山家の今井通子さん、作家の立松和平さんと、開設50周年を迎える南極・昭和基地を訪れています。
わたしはそのとき、第48次日本南極地域観測隊に参加して、昭和基地に居ました。わたしたちが「しらせ」で基地に着いたあと、2週間くらいで飛行機でお越しになりました。毛利さんとはBARでご一緒する機会にも恵まれました。
そのときに書いていただいた色紙は、大事に保存してあります。
毛利さんが書いた「地球まほろば」の”まほろば”は、「素晴らしい場所」「住みやすい場所」という意味の日本の古語だそうです。
毛利さんたちが帰ったあと、越冬に入った48次隊のバーの名前は「まほろBAR」になりました。
一カ月で2キロ減
(問)南極で暮らすと太るの?
(答)はい、最大で8キロ近く太りました。
3月23日に帰国して一カ月くらいは、体重はあまり変わりませんでした。呑み会がたくさんあったほか、家でもちょっといいものを食べていたりしたのでしょうね。
そろそろまずいなあ、と思って5月からダイエットをはじめました。わたしは、痩せようとするときはレコーディングダイエットを実行します。
この本には、
・最初は食べたものを書いて記録する。
・カロリー計算をする。
・一定のカロリーのなかで収める。
…と順を追って詳しく書かれていますが、私の場合は、食べたものをメモしていくだけで体重が落ちてくれます。
ちょっとしたお菓子をつまむ、なんてことが減るからでしょうかね。
5月初めから一カ月間で2キロくらい減量できました。一昨年の12月、昭和基地に向けて出発するときに比べると2キロほど重いのですが、日本の夏に向けて、ちょっと体力的に余裕をもっておこう、ということで、このへんで減量は一休みします。