シドニー第一日 (代理人更新)
ご本人、しらせを降りて文明社会を満喫していますね。
気分は上々のようです。
代理人はご本人の受け入れ準備を進めていますよ。リストをつくってひとつひとつこなしています。心躍りながら仕事をしているという感覚です。
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さて、無事にシドニーに入港して、まずはオーストラリアへの入国手続き。入国管理官が「しらせ」に乗り込んできて、パスポートと入国カードのチェックを受けます。旅行代理店のスタッフによる今後の日程の説明が午後1時前に終わりました。free-wifiをめざして(?)待ちかねたように外出する若い人たちもいました。わたしはちゃんとした服に着替えて午後2時くらいに出発。
まず、コメントでお薦めいただいていたMrs. Macquarie's Chairに歩いていきました。ここでの景色もすばらしいものでしたが、歩いて行く途中の気分がなんとも言えなかったです。
木々の間を吹いてくる風は、気持ちのよいものですなあ。同じような風の強さでも、南極の風より柔らかく感じます。
植物園を抜けて、オペラハウスに行ったあと、本屋さんやスーパーに立ち寄りながら、てくてくと南下していきました。ひさしぶりの街歩きが楽しくて、この日は2万5千歩以上、歩きました。
夜7時前に、お目当てのパブに到着。ジャズ生演奏は8時半から1時間ほど。ピアノ、ベース、ドラムのトリオでした。
超一流の演奏とは言えませんが、それでもやっぱりライブはいいですね。さいわいお天気がよくて、都会を堪能できた一日でした。
「しらせ」のごはん (代理人更新)
しらせの中でご飯を食べるのもあと一日です。
本日は「しらせ」ごはんをふりかえります。
明日シドニー入港、23日に帰国予定です。
こんなことを書ける日が来るなんて、代理人は・・・なんて泣いたりしません。
着々と進めている準備の追いこみです。
なにせ、家のなかはご本人のものをほぼほぼ撤去していましたから。スペースの確保とご本人の生活物資の購入と、あとは何をすればいいのだろう?ない頭をフル回転させています。
ご本人の帰国=どこかの星から宇宙人がやってくる感覚です。
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暴風圏を抜けて、「しらせ」での航海ももうすぐ終わりです。
「しらせ」のごはんを紹介します。2月に定番メニューをupしましたが、
それ以外の、朝、昼、晩ごはんをひとつずつ。
朝ごはんは、ごはんとお味噌汁、それに納豆とか赤いソーセージとかひとつ。あとはお漬物です。金曜日の朝は写真のように焼き鮭がつきます。
お昼ごはん。ポークピカタ、パスタ、煮物、山芋。キャベツやスライスオニオンをたくさん食べられるのがうれしい。
お昼は肉、夜は魚をメインにすることが多いような気がします。この日はサンマの塩焼き。お魚が苦手な外国の方のために、鶏のあんかけ、小エビ、ビーフンなどサイドメニューが充実。
たくさんの人が短い食事時間で食べるので、麺類を出すのは難しいようです。ときどきパスタや蕎麦が出てきますが、茹でたてあつあつ、というわけにはいかない。
「ラーメン食べたい!」という声をよく聞きます。
シドニーに着いたら (代理人更新)
しらせが文明社会の一歩手前までやってまいりました。
本当にもうすぐです。
シドニーに着いたら、お財布を持ってほしいものが買えるようになりますよ。しらせと雪上車以外の乗り物で好きな所に行けますよ。生ビールも飲めますよ。
インターネットもつながりますよ!!!
代理人も着々と準備をしています。ご本人のお箸もタオルも歯ブラシも買いました。
まだシャツとパンツと靴下とパジャマを買っていないので、予定より早く帰ってきたら困りますけどね。
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そろそろ、シドニーに着いたらどこに行く?という会話が増えてきました。予定では、3月20日に入港。オーストラリア入国手続きのあと、お昼ごろには外に出られるみたいです。中1日おいて、22日の夕方には「しらせ」から空港に向かいます。月曜日から水曜日の滞在なので、スポーツイベントなんかはあまりないのですね。競馬場に行って大勝ちしてファーストクラスで帰る、という計画は実現できないようです。
わたしがシドニーで行きたいと思っているところは二つ。
一つはParsley bay beach。百年以上前に白瀬矗の一行がキャンプしていたところです。
白瀬隊は、最初の年は出発が遅れたこともあって南極大陸へ上陸できず、引き返して1911年5月から11月までテント生活をしていました。どうやら「勝手に住みついた」ようで、地元の方との軋轢もあったようです(そりゃそうだ)。
シドニーの東の郊外の、海岸の公園に、記念碑が建っているそうです。
二つ目は、パブでライブを聴きたい。
昭和基地でネットが繋がるうちに調べたところ、地元のジャズバンドが出ている飲み屋があるようなので、行ってみようと思っています。現地情報で気が変わるかもしれませんが、生演奏を聴きながらオーストラリアビールを呑みたいですね。
越冬隊員が財布を忘れて出かけてしまった、という話をよく聞くので気をつけないと。
最後の(?)試練 (代理人更新)
暴風圏の揺れ、イメージしただけで目まいが・・・。
これを抜けたら、文明社会に到着ですよ。
南極観測隊としらせ自衛官以外の人間に逢えますよ。1年以上人里離れたところにいて、都市をみるってどんな気持ちなのでしょう?
街に出るときはお財布を忘れずに。盗まれないように警戒心も必要ですよ。
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「しらせ」が北上をしています。船で南極に行くとき、帰るときは、常に強風と高波にさらされている暴風圏を通過します。
絶え間なく進行方向タテヨコにゆらゆらと揺らされ、ときどき"どーん"という鈍い音がして、船ががくんと落ちる感じが味わえます。私は、あまり気分が悪くなったりはしないのですが、食事の後はおなかが落ち着くまでベッドに横になっています。そのままうたた寝してしまうこともありますが、これも船酔いの症状に違いない。
いや、まあ、単にナマケモノであるから、かもしれませんが、ご飯も食べられず部屋で息を潜めている人たちにくらべれば、ありがたいことです。
この写真は海面から20メートル以上(5階建てのビルくらい)の高さの甲板から撮ったのですが、直後に波しぶきをかぶってメガネが曇って、前が見えなくなりました。
暴風圏を抜けたら、シドニーは目の前です。