ご質問ありがとうございます。
17日正午までに2件、コメント欄に質問をいただきました。ありがとうございます。21日(土)午後2時からの講演で紹介します。そして講演が終わったあとで、順にブログ記事でお答えしていきます。
ご質問はまだしばらく受け付けます。この記事のコメントを書くボタンをクリックして、書き込んでください。
nankyoku-30nin.hatenablog.com高円寺で南極の氷に触りたい方は、ゆうゆう館高円寺南へお申し込みください。
電話 03-5378-8179 です。
南極観測船を民間で動かせるか
11日(水)に南極観測船「しらせ」が東京・晴海に帰港しました。
ここで、帰港の動画を見ることができます。
【放送予定】4月11日7:00〜南極観測船「しらせ」日本帰港 | NVS-ネコビデオ ビジュアル ソリューションズ-
大きな事故なく行動を終えられたようで、なによりでした。
さて、観測隊員は一足先に、シドニーから空路で帰国しています。11日に帰国したのは 「しらせ」乗組員、自衛官の方々です。 アニメ「宇宙よりも遠い場所」で、いちばん現実と違っているのは船の運行状況だと思います。民間の観測隊はお金をあつめて結成することはできても、船はムリじゃないかなあ。
意外に知られていませんが、日本から南極に行く人で、一番多いのは海上自衛隊員です。
「しらせ」の艦橋です。24時間、常に人が居るので、交代要員も必要です。もちろんエンジンにも、ご飯を作るところにも。
私の帰りみち、2017年の春に「しらせ」に乗っていた自衛隊員は、隊員・同行者の2倍以上です。
以下、個人的な見解ですが。
例えば、民間の資金をあつめて月へ行くことは、できるかもしれません。
このHAKUTO(ハクト)は、日本の民間発の月面探査チームです。民間の月探査レース「Google Lunar XPRIZE」に参加していました。が、結局、今年3月末の期限までに月へ行けたチームは世界中どこにもなかった、とのこと。
HAKUTOも「Google Lunar XPRIZE」も、民間のお金で動いているプロジェクトです。
こんなふうに、一気にお金を入れて実現してしまおう、ということであれば民間のほうが明らかにフットワークが軽くて、やりやすいこともあるのでしょうが、何年も継続する必要があるプロジェクトでは、公的機関のほうが着実に息長く実行していけるように感じます。
役所というところは、冗長で非効率な部分もありますが、組織の内部で弱いところを補完して、なんとかして一定のパフォーマンスを保っています。たとえば、その日の担当者が残念な人だから台風情報の質が落ちる、ってことはないはず。
乗組員の経験を引き継いで、南極まで安心して船を進めていく、ということでいえば、よりもいのペンギン饅頭号を民間の力で動かすのは、ちょっと難しいような気がするのですよ。
…公務員と研究機関職員とを経て、この春から民間企業に勤めるようになりました。
質問募集します:よりもい記念
TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」の関連で検索してこのブログにおいでになる人が、かなりたくさんいらっしゃいます。
録画したものを(ほろ酔い加減で)ながめて、「よく合ってる」、「これはちょっとないなあ」といったところをちょいちょい紹介してきましたが、みなさまが知りたいことと微妙にずれていることもあるでしょう。
で、せっかくなので、「これは本当?」というようなご質問を、4月18日(水)午前0時まで、受け付けます。この記事のコメントを書くボタンをクリックして、書き込んでください。
いただいた質問と答えは、まず、21日の講演のなかで紹介します。
そして、講演の後に、できる範囲でブログにてお答えしていきましょう。
TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」第十三話:氷上ソフトボールと艦上オーロラと
さて、ようやく最終回を見ることができました。
いいですねえ、氷上ソフトボール。ただ、これは海氷がしっかりしていないと危険です。夏はまずムリですし、私が前回参加した57次隊では冬も氷が安定していないので、できませんでした。
その前に私が参加した48次隊(2006年から2008年)では、ソフトボール大会が開催できました。
(これは2007年4月、第48次隊に参加したときの写真です)
ラインにはかき氷シロップじゃなくて、赤いロープを使いました。まあ、そんなにきっちり線を引かないといけないような競技でもありません。氷の上はデコボコしていて、ゴロを打てばほぼセーフになります。
かき氷といえば、昭和基地でも南極大陸でも賞味しましたが、わざわざ氷から削ったりはしなかったですね。そのへんにある雪をあつめれば、大盛りかき氷のできあがり(笑)。
日本で売っている水よりきれいだそうなので、お腹を壊したとすれば、それは食べ過ぎでしょう。
あと、当直の日に寝坊しちゃいけません。
なんとなく、ラストは艦上オーロラじゃないかな、という気はしていました。
夏隊は昭和基地滞在中はほとんど夜がないので、オーロラを見ることはできません。でも帰りにはけっこうチャンスがあります。私も「しらせ」から見ることができました。
この写真は午前1時まえに撮影したものですが、真っ暗にはなっていません。
液体の海の上に出るオーロラが新鮮でしたね。海面に映るオーロラを撮れないか、と頑張ってみましたが、いい写真は撮れなかったなあ。
”よりもい”全体、というか後半ですが、訓練から南極の風景の描写がきれいかつリアルでした。とくにオープニングとエンディングが楽しみで、録画でも早送りせずに毎回見ていました。
白夜やオーロラの絵を活かして、プラネタリウムの番組にしてくれないかなあ。最終回の女子高生たちと同じように、仰向けになってオーロラを見られたら、きっと素敵だと思います。
荻窪地域区民センターで講演してきました
3月31日(土)に荻窪地域区民センターで講演してきました。
年度末どんづまりの慌ただしい日ですが、30人以上の方が聴きに来てくださいました。
「第一次観測隊の記憶のある方、どれくらいいますか?」と尋ねてみたら、半分近くの手が挙がりました。
第一次隊を乗せた南極観測船「宗谷」が東京・晴海を出航したのが1956年。戦争に負けてから11年後の秋でした。日本がようやく国際社会に復帰しはじめたころで、その時の熱狂は尋常ではなかったらしい。
2001年2月放送の NHK「プロジェクトX 」にて紹介されています。
プロジェクトX 挑戦者たち Vol.18 運命の船〈宗谷〉発進 [DVD]
- 出版社/メーカー: NHKエンタープライズ
- 発売日: 2001/12/21
- メディア: DVD
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このDVD、観測隊員の冬訓練へ向かうバスの車内で上映されました。とくにはじめて南極に行く隊員(候補)のテンションは上がります。
62年前の第一次隊を覚えている、ということは70歳前後か、それよりもお年を召した方々ですね。南極観測隊の応援団も世代交代を進めたいところですが、TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」はその一助になるでしょうか?
ところで、その「よりもい」最終回ですが、録画していたハードディスクがクラッシュしてしまいました! ようやく、ネットで見ることができたので、鑑賞記を近日中にupする予定です。